おちゃだより

雑談、ひとこと、気持ち、、、

サッカーの考え方 #1

ボールは友達になるのか〈幼稚園~小学生時代〉

 物心つく前、3歳。父親の仕事の都合で、兵庫から東京へ引っ越した。兵庫にいたときの記憶などない、一つ年下の妹と小さな車で遊ぶ写真がアルバムには記憶されている。ここは東京の中でも都会に分類されるらしい、住みたいまちランキングでも上位にいる、人がたくさん住む街だ。

 引っ越したマンションの近くには大きな公園があった。母はよく遊びにつれて行ってくれた。ある日のこと、いつものように公園を散歩させられていると目を引くものがあった。白黒のボールを足で蹴っている人たちがいる。何かわからんがやってみたいと思った。母はすぐに動いてくれた。まだ幼稚園に入園する前のこと、僕は人生で初めてサッカーという習い事を始めた。

 

 最初はボールを蹴るだけ。体を動かすことは好きだったし、なにかわからんが楽しかった。そして幼稚園に入ったあとも続けた。一時は最初にいたチームがなくなって近くにサッカーをできるチームがなくなってしまった(らしい)。そのときも母は少し遠くで活動していたサッカーチームに掛け合って、近所でも活動してもらうことになった。まだまだこの先いつまでも続けていたい、母よありがとう。この頃、僕が好きな練習はコーンとコーンの間を目掛けて、ボールを蹴る練習。どのくらい遠くから間を通すことができるのか、チームメイトと競っていた。数人で2チームに分かれて、ゴールの数を競う練習では、みんながボールを目掛けて走っていくなか、僕一人はその塊を外から眺めていた。みんながボールに集まってボールを蹴りあう。その塊からボールはなかなか出てこない。ボールが塊から出てきたとき、僕はゴールを目掛けてドリブルする。塊にまた捕まることもあれば、ゴールできることもあった。

 幼稚園に行って、終わったら公園へ行き、思う存分遊ぶ。練習の日はサッカーをする。このサッカーとの出会いは、人生の中で僕にとって最も重要な出来事であったことはこの頃は思いもしなった。年中ぐらいだったか、二つ目のチームに入ってから、僕はこのチームの名を中学二年の頃まで背負うことになるとも思いもしなかった。